「貸出スペースのご案内」

 

展示室2

展示室2

多目的室

多目的室

写真美術館では、地域の文化芸術について理解を深め、ふるさとへの誇りと愛着を創出し、市民自らが本市の文化芸術を後世に伝える活動や魅力を活用したコミュニティーの形成を図ることを目的として、写真文化を初めとする様々な分野の文化芸術団体の発表・活動の場として、施設の一部お部屋を貸し出します。
館内は、文化芸術団体などの作品展などが実施可能な4つの「展示室」、「流し」を完備し、様々な用途で利用可能な「多目的室」などがございます。「文化芸術の発信拠点」として、演奏会や講演会、ワークショップや展示販売など幅広い文化芸術活動にもご利用いただけますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

「大正ロマンあふれる文化財の魅力」

福島市有形文化財(平成14年6月17日指定)旧日本電気計器検定所福島試験所社屋

旧日本電気計器検定所福島試験所社屋の画像

 大正11年(1922年)、当時の逓信省(ていしんしょう)が東北・北海道・樺太(サハリン)地域の管轄を目的とした電気試験所福島試験所として開設し、その本館として同年この地に建設した官衙兼試験所の建築遺構です。近年までその後身である日本電気計器検定所福島試験所が引き続き使用していましたが、平成10年(1998年)同施設の仙台市への移転によって空き家となり、同12年本館を福島市に譲渡されました。
県内における大正期建立の官衙建築の遺構が乏しいこと、組積造遺構の指定保存が1棟もないこと、さらに、窓やドアに装飾を施した明治建築から機能優先の近代建築への移行期の建物であり、「市街地建築物法」施行直前の石造建築遺構である等、保存意義が多い建造物です。
石造り、寄棟造り、白壁と赤瓦葺き、総2階建て、桁行約25.5m、梁間約12.8m、建築延床面積約645㎡、棟高13.1m、軒高9.2m。柱型を意識するように上部がデザイン化されています。玄関廻りを外壁面から張り出すことで正面性を強調させ、屋根上部まで伸びたパラペット、レリーフ、玄関屋根廻りの意匠などが建物を印象的なものとしています。

 

「花の写真館」と「秋山庄太郎」と「花見山公園」

日本を代表する写真家・秋山庄太郎氏(1920~2003)は、昭和50年代に「花見山公園」を初めて訪れ、その美しさに強く惹かれて以来、ほぼ毎年春に撮影に訪れ、「福島には桃源郷がある」という名言とともに花見山の美しい光景を全国に紹介されました。
その後「花見山」は花の名所として全国的に知れ渡り、毎年多くの写真愛好家や観光客が訪れるまでになります。
福島市は秋山氏のこれらの功績に対し、平成13年に「福島市ふるさと栄誉賞」を授与。その際、福島市へ秋山氏が撮影した多くの作品が寄贈されました。
花の写真館は秋山氏の「想い」を象徴する施設として、平成15年4月に開館。当時は寄贈作品を中心に展示する常設展示室、秋山氏が強く望んでいた市民が利用できるフォトギャラリーを併設した施設として、写真愛好家をはじめとする多くの市民に親しまれてきました。
しかしながら、平成23年3月11日の東日本大震災により被災し、正面玄関上部の妻壁(ペディメント)の亀裂・傾斜や内装の崩落等により全面使用中止となり、約10年間休館を余儀なくされます。

秋山庄太郎の画像